次女と鑑賞三昧…2


映画でもよくありますが、期待度が高いと残念な結果に思ってしまい、


反対になにも前情報がないと、思わぬ感動に驚いてしまう…。


娘との鑑賞会  その2  は、娘に勧められるまま入った現代アート展に、


新鮮な楽しい感動を思い知らされる羽目になりました。




リー・ミンウェイとその関係展……森アーツセンター


まず人が少ない!前回のように人気があり人があふれていると、


ゆっくり鑑賞どころではありません。無駄に背が高い私は、


後ろの人が気になって作品に近づけません。そうなんです、


写真や資料による情報があふれている今は、現物を見て感動する


気持ちも薄れているように思います。だからこそ近づきたい…


筆のタッチや素材など確認して、作者の息づかいを感じたい。


展示物に近づけないのが一番残念かなぁ。



ここでは空いていたので、触れる距離まで近づけます。


それに写真撮影がOKなのも驚きましたが、丁寧な写真禁止作品や


禁止部屋のマップまで用意してありました。


皆さん気兼ねなくスマホで撮り放題です。しかし、しばらくすると


撮っている時間がもったいないほど、体験型の作品が楽しくなってきます。



自由に一輪の花をいただいて見知らぬ誰かにプレゼントするとか、


玉手箱を開いて中身を確認する(閉じる時はひもの結び方まで指示がある)とか、


誰へともなく手紙を書いたり読んだりできるとか。


これはもう映像や資料だけではわからない、


ここで体験しなければ味わえない鑑賞作品です。


…しかも空いている…くどい


最後は大空間にある座椅子クッションに寝転び、ただただ


山の風景が変わる映像を見ながら、30分以上リラックスできました。


 

ヒカリ展……国立科学博物館


最後は国立科学博物館へ10年ぶりの来館。


もう一度「零戦」を見たかったのですが、まず企画展の方から。


やはり科学館らしい教育的説明的な内容で、


子どもたちもそれが大好き(勝手なイメージです)だから良いのですが、


立体図鑑というか、教科書を読んでいるようです。


現代アート観た後なので余計かもしれませんが、ごちゃごちゃ感が否めません。


最後のほうの光り物展示にいたっては、秘宝館のような怪しさです。



気を取り直して常設展へ。ここでの零戦は大きく見えます。


展示物のなかでも最大級ですが、靖国の零戦は小さく見えたので


展示の仕方にもよるのでしょう。フォルムは美しいですが、


ペラペラの鉄板外装でまるで紙でできた鎧のようです。


複座に改造した偵察機だったそうですが、最近の子供は


零戦をもう知らないのかなぁ。子供の頃はただ格好よい憧れでしたが、


今はもう戦闘機など造られないことを願いつつ、複雑な思いです。


 

「はやぶさ」の実物大レプリカも展示してありましたが、

 

奇跡の生還がなければ歴史に埋もれていたんでしょうね。

 


ほ乳類の剥製の群れは圧巻です。同じ仲間なのに


進化でこんなに体型が変わったのを一目で実感できます。


近くで見ると、ピクッと動き出しそうで、


なにか語りかけてくるようです。

 

自然が作り出した造形は、生きるために機能性を高めた極みで、

 

やはり本物の力強さを感じる美しさです。普段の生活の中にも、

 

まだ気づかない自然の美しい作品がゴロゴロありそうです。


 

 

 

 

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