男鰥な映画…3

リドリー・スコット監督の「マッチスティック・メン」

 

前回はちょっと脱線してしまったのですが、まずはそのお気に入りの

 

プロメテウスを監督した、リドリー・スコット監督2003年の作品です。

 

タイトルのマッチスティック・メンとは、マッチ棒のようにやせた人?

 

燃え尽きた人の意味でしょうか?主人公の男鰥はやせてはいませんが、

 

極度の潔癖症です。職業は詐欺師…ある日別れた妻の娘に

 

会うことになり(14歳になって初めて会います)、そこから彼の

 

人生の歯車が狂い始めます。エイリアン・ブレードランナーを

 

撮った監督ですが、ジャンルは何になるのでしょうか?

 

サスペンスというほど緊張感はなく、ファミリー映画では

 

もちろんないのですが、結末は詐欺師の映画とあって、やられてしまいます。

 

ただこの監督にしてはのエンディングで…なにか良いことでも

 

あったのでしょうか。私は詐欺師以外はすっかり感情移入してしまい、

 

いきなり14歳の娘と過ごすことになる主人公が、気の毒でした。

 

もっと小さい頃に、会うことが出来ればねぇ…?

 

 

 

上のシーンを見るとファミリー映画のようですが、

 

実際は下の写真の雰囲気の映画です。

 

 

 

もう一人の若い詐欺師仲間が

 

物語のキーとなるのですが、

 

そんな物語の進行よりも、

 

娘とのやりとりが気になって

 

しまう映画です。

 

エンディングのリドリー・スコット

 

監督らしくない、計らいが

 

気に入っています。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     

 

 

 

 

 

 

クリント・イーストウッド監督の「グラントリノ」

大排気量のアメ車をバックに、

 

ライフル片手のクリントイーストウッド

 

とくれば、もう派手なアクションと

 

思いきや…Tシャツをインしているところが、

 

この映画のテーマに近いところでしょうか。

 

奥さんの葬式から始まるので、

 

いきなり集中して鑑賞です。

 

一人になったことで世間離れがより加速、

 

頑固、ひねくれ者、偏見、息子たちとも

 

うまくいってないようでし、亡き妻が託した

 

神父さんにも悪態を吐きます。

 

戦争の記憶、日本車台頭による

 

自動車産業の衰退など、波乱に満ちた

 

人生の終盤を、愛車のグラントリノ

 

大切にしている姿で描かれます。

 

その愛車を巡るある出来事が、隣に越してきた

 

東洋人との交流につながるのですが、

 

映画なので、いやな予感の方にぐんぐん

 

突き進んでしまいます。


 

写真上と下、この映画ではホットするシーンです。他はほとんど

 

顔がしかめっ面の無愛想、実際に近所にいたら困ったジイさんです。

 

 

ラストはもうビックリです。妻が亡くなったことも

 

引き金になったかも知れませんが、いままで後悔してきた

 

人生の精算なのでしょうか…映画だからとんでもない精算ですが、

 

別の形で自分も考えなきゃいけないなと、思わされました。

 

 

 



 

アンドリュー・スタントン監督の「ファインディング・ニモ」

娘たちとのアニメ映画の記憶は

 

ジブリとピクサーです。

 

他にもアンパン、セイラー、くれよん、

 

ポケモとか沢山一緒に見ているのですが、

 

それらのストーリーを憶えていません。

 

館内が始まっても騒がしかったとか、

 

ポップコーン踏みつけたとか

 

他愛のないことは記憶にあるのですが…

 

ピクサーの作品は大人も色々と

 

考えさせるテーマで、次回作をいつも

 

期待していました。その中でも一番期待薄

 

だった作品かも知れません。

 

それがまさか主人公が…

 

 

主人公の熱帯魚は、出だしいきなり…男鰥になり、

 

たくさんの子供(卵)も失い、軽い傷害を持った息子と

 

二人きりになります。さらにその息子が誘拐されてしまうという、

 

人間界に置き換えたらとんでもない悲劇の連続(魚界でもそうなんですが)。

 

魚界には警察などないので、鰥親父は一人で捜索の旅に出ます。

 

人間では当たり前の、魚にとっては特殊な能力を持つ仲間と出会い、

 

海の仲間にも助けられ…と、親父中心で話は進みますが、

 

その間とらわれた息子の方も友達ができたり、

 

親子の成長の過程が描かれています。それにしても親父の心配性が

 

自分と重ねってしまい、子供を持つ男鰥のサガなのでしょうが、

 

その辺も終盤に上手くまとめてあり、カウンセラーを受けた気分です。

 

結局子供は独立し離れていくのだし、寂しいですが

 

嬉しいことでもあり肝に銘じています。

 

さて、最近続編が発表され、今度は息子捜しの強力な相棒が

 

捕まる?行方不明になりそうなタイトルです。

 

そいえば彼女には危ないところあったしなぁ…

 

男鰥魚、がんばれ!

 

 

 

 

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