男鰥な映画-5  …(ネタバレありません)

 

 

主人公の境遇が似ているほど、感情移入しやすい…。

 

歳を取るとティーンエイジが主人公などのドラマは、

 

どうしても親とか教師などの脇役に、共感したり反発しながら鑑賞してしまいます。

 

男鰥な映画ブログも5回目になりますが、つくづく男親が主人公の映画が多いことを実感。

 

ありがたくもあり元気づけられています。

 

今回は宇宙を題材にした最新作「インターステラー」と1997年封切りの「コンタクト」を

 

やもめ父なりの立場で感想をつづりました。

 

「インターステラー」は、たまたまアン・ハサウェイファンの娘と観に行くことになり、

 

大宇宙を体感するため、画面がカットされていないらしいIMAX映画館へ向かいました。

 

 

 

INTERSTELLAR インターステラー ………クリストファー・ノーラン監督

 

この映画のテーマは、映画「七人の侍」で村の長が言う

 

「首が飛ぶのに髭の心配してどうする」じゃないかと。

 

主人公は重大な使命を担うのですが、家族のことが(髭です)どう影響してくるのか。

 

家族がいない乗組員はどう考えているのか。この辺が物語の核ではないでしょうか。

 

家族のない孤独な博士役のマット・デイモンが、親は死ぬ間際に何を考えるかが、

 

興味深いセリフでした。

 



SF映画のリアリティーを支えるのは、メカニック系のデザインの見せ方です。


宇宙空間のしくみも専門家がしっかり構築しているのですが、


やはり映画はビジュアル。音響もIMAXだからでしょうか、迫力満点です。


コミックを実写にする難しさを難なくクリアした、バットマンで安心していましたが、


直線で構成された合理性を追求したプロダクトは、無難なデザインで納得。


 

 

ロボットは、モノリスのような黒板が変化するデザインで斬新です。

 

宇宙空間で角張ってて怪我しそうとか思いましたが、歩く、走る、抱えるなどの

 

意外な変形体は、最後の方では愛着までもてるカタチに見えてきました。

 

ま、唯一ユーモアを感じさせる役目も担っていたので、それも影響していますね。

 

また、NASAのロゴマークがシンプルにリデザインされていたり、

 

細部までしっかりと作られているのも嬉しいなぁ。



歳のせいか涙もろくなっているので、映画館が暗いことと、


エンドロールが長々と続くのは助かります。


娘もジーンと来たと言ってましたが、私とはジーンのシーンが違うのは、


親と子の両方の思いのが上手く描かれていたのでしょう。


娘の感想は、ひとこと「長い! 」でしたけど…。


CONTACT  コンタクト  ……… ロバート・ゼメキス監督


こちらは娘が主人公で、やもめ父は冒頭の娘が幼少期に登場します。


アマチュア無線に夢中の娘は、やがて地球上の電波に飽きたらず


宇宙から知的生命体が発信する通信を探し始めます。


父娘の会話は少ないのですが、随所に父を思うシーンが泣けてきます。


遠い世界へ言っても、恋人より父の姿で…あっネタバレになるのでこの辺で。


 

そうその恋人役がインターステラーの主人公役の

 

マシュー・マコノヒーなんですが、ここでは政府機関の神学者という役。

 

無神論者のヒロインを精神面で助けるという、というか

 

足引っ張っていたような気もしましたが。

 

 

どちらの映画も共通に思うのが、人類の宇宙へのあくなき探求、

 

フロンティア精神でしょうか。

 

人には、未知なるモノを探求する遺伝子が組み込まれている…

 

このセリフはアメリカ人には納得かも知れませんが、日本人にはどうでしょう。

 

低予算で成功させた「はやぶさ」や、低予算で信頼性のあるロケットなど

 

縁の下の力持ち的立場っぽいですが、有人ロケットの開発も進めて欲しいです。


技術力は充分あると思うのですが、フロンティア魂が足りないのかなぁ。

 

 

 

 

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